重度の歯周病のために他院にて残せないと言われた歯に対して歯周組織再生療法を行った症例になります
治療経緯
右下の歯がグラグラするため、歯科医院に行ったところ歯周病が進行しすぎており、残せないので抜歯を勧められたが、なんとか保存する方法はないかということで来院されました。
初診時の資料がこちら

主訴の右下の歯の状態がこちら


全体的に歯周病が進行してしまっています。中でも、主訴である右下の小臼歯部分は急激に歯周病が進行してしまっており、骨がほとんど溶けてしまっています。当院での歯周病治療はステージごとに治療法を分けており、まず治療のステージ1を行ってから改善が見られない場合は歯周外科処置を行います。この患者様はステージ1の治療を行っても改善が見られなかったため、歯周組織再生療法を行うことになりました。
処置中の写真がこちら(モノクロ



歯周病で炎症を起こしてしまっている組織を徹底的に洗浄し、感染源を取り除いた後に再生療法を行いました。
術後4年経過時の写真とレントゲンがこちら


術前、術後の比較レントゲンがこちら


溶けてなくなってしまっていた骨が再生しているのがわかります。現在術後5年近くが経っていますが、全く問題なく機能し、定期検診にも来ていただいております。
治療の詳細
患者様の年齢・性別 | 40代・女性 |
主訴 | 歯周病を治してほしい |
治療内容 | 歯周組織再生療法 |
治療費用 | 約15万円 |
期間 | 6ヶ月 |
リスク・副作用 | 定期的なメインテナンスに通っていただけなければ再発する可能性があります。 |
歯周病は歯茎の病気と思われがちですが、実は歯茎の中の骨の病気になります。歯周組織再生療法を行うことで、本来は抜歯を行なってインプラント治療をしなければならないというような歯でも治癒するチャンスがあります。ですが、歯周病になってしまった根本的な原因(普段の歯磨きや喫煙、噛み合わせのバランスなど)を解決しないまま治療を行なっても良い結果は得られませんので、しっかりと全体のバランスを見た上で歯周病治療を受けていただくことを強くお勧めします。
監修者情報
院長 寺井浩之

- 日本臨床歯周病学会 会員
- NGSC(New Generation Study Club)会員
- OJ (OSSEOINTEGRATION STUDY CLUB OF JAPAN) 会員
- 大森塾 5期
- ICEED 会員
- MAC 副会長
- インビザラインGO(マウスピース矯正)認定ドクター