矯正治療で
歯茎が下がった方へ
近年、歯列矯正の需要増加とともに治療後のお悩みを持つ患者様も沢山いらっしゃいます。
特に歯を抜かずに矯正を行う場合や、中年以降から矯正を行うと、骨から歯根がはみ出したり、歯茎の状態などの原因で歯肉が下がってしまう事が多々あります。
矯正治療を行う場合は、そういったリスクも理解しながら矯正の先生と相談の上、治療を行う事をオススメ致します。
当院では矯正治療後に下がった歯茎を元に戻す治療を専門とさせて頂いておりまして、各方面の矯正専門医より矯正治療後の歯茎修復のご依頼を沢山頂いております。
また歯茎の状態次第では、専門医の指示の下、矯正治療を行う前に歯茎を事前に多めに足しておき、そこから矯正治療を始める場合もあります。歯茎のリスクがあると思われる患者様は治療を始める前に矯正専門医に一度ご相談してみて下さい。
歯列矯正が原因で歯茎が下がる?
歯列矯正の治療が原因で歯茎が下がることがあります。
このような歯茎が下がる症状を歯肉退縮と言います。
「抜歯せずに顎を広げた場合」や「無理に力をかけて矯正した場合」は、歯茎が下がりやすくなります。
矯正治療を行う際には、診査・診断において周囲の骨や歯茎の状態をしっかり確認する必要があります。
歯の状態だけでなく、周囲の組織も考慮しないと、矯正治療を受けたにもかかわらず歯茎が下がってしまう恐れがあります。
日本人は特に歯茎が下がりやすい傾向
日本人の歯茎はデリケートで下がりやすい傾向があります。特に痩せ型の女性は歯茎が薄い傾向があり、歯根の形が歯茎から透けて見えるほど薄い場合は、さらに歯茎が下がりやすいです。
また、歯茎の状態は健康状態、ホルモンバランス、ブラッシングの力のかけ方などによっても影響を受けます。
当院の歯周形成外科による下がった歯茎に治療
歯周形成外科とは、下がった歯茎を再生させたり、薄い歯茎を厚くしたり、小帯を切除したり、固い歯茎を移植したりする手術のことを指します。
当院では、矯正治療後に下がった歯茎を元に戻す治療を専門に行っております。
矯正専門医からも、矯正治療後の歯茎修復のご依頼を多く頂いており歯周形成外科で治療を行っております。
歯周形成外科の症例紹介
例01.右上の犬歯の歯茎の下がりを改善
治療期間 | 3ヶ月 |
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治療費用 | 132,000円(税込) |
リスク・副作用 | 外科手術が必要なため、腫れや痛みをともなうことがありますが痛み止めで対応できる範囲です。 |
治療経緯
昔から、右上の犬歯の歯茎がだんだんと痩せてきて見た目が気になる・冷たいものが染みるので、治療できるならしてほしいとのことで来院されました。
歯軋りや歯磨き圧の強さが原因で、犬歯の歯茎が本来の位置から3ミリほど痩せてしまっています。
今回は、結合組織移植術(自分の歯茎を移植すること)を行い、痩せてしまった歯茎を再生させることにしました。
痩せてしまった歯茎は元の位置まで再生しているのが見られます。見た目も改善し、知覚過敏(冷たいものが染みる症状のこと)も無くなりました。
症例02.他院で矯正治療を受けて下がってしまった歯茎の改善
治療期間 |
1回 ※歯茎が馴染むのは1〜3ヶ月ほどかかります |
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治療費用 | 165,000円(税込) |
リスク・副作用 | 外科手術が必要なため、腫れや痛みをともなうことがありますが痛み止めで対応できる範囲です。 |
治療経緯
他のクリニックで矯正治療を受けた後から歯茎がどんどん下がってしまい、セカンドオピニオンとして紹介されて来院されました。
歯肉退縮は矯正治療のリスクとして挙げられることが多いです。
歯の急激な移動に歯茎がついてこれずに歯茎が下がってしまい、一度下がってしまった歯茎は自然に回復することはほとんどありません。
今回は、結合組織移植術(自分の歯茎を移植すること)と歯周病の再生療法に用いる薬剤を併用し、痩せてしまった歯茎を再生させることにしました。
痩せてしまった歯茎は元の位置まで再生しているのが見られます。見た目も改善し、知覚過敏(冷たいものが染みる症状のこと)も無くなりました。
担当医からのコメント
歯肉退縮は誰にでも起こる病気です。特に日本人は歯茎が薄く、歯茎が痩せてしまうことが多いです。当院ではまず、「なぜ歯茎が下がってしまったのか」という原因をはっきりとさせた後に根面被覆術を行います。
矯正治療後の歯肉退縮はよく遭遇するのですが、矯正治療を始める前にある程度のリスクは診断することができます。
これから矯正治療を進める方にもよく知っていて欲しい内容です。
一度根面被覆を行った部分は再発が極めて少ないので見た目の改善や知覚過敏の改善に加え、歯の健康寿命を伸ばすことができます。
歯肉退縮の治療の流れ
上顎の歯茎を切り取る部分と、移植したい部分に麻酔をします。
麻酔後、必要な歯茎のサイズや厚さを確認し、上顎の歯茎をメスで切り取ります。
移植したい部分の歯茎を切開し、上顎から採取した歯茎を移植箇所に合わせて、周囲の組織と縫い合わせて固定します。
上顎の傷口は専用の材料やマウスピースで止血します。
1〜2週間後に糸を取ります。
治療費用
歯周形成外科 | ¥55,000〜(税込) |
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当院の歯肉退縮治療の特徴
豊富な経験と治療実績
院長の寺井は、歯周病や歯肉退縮治療の権威である京都市のタキノ歯科医院で副院長として修行してきました。
歯肉退縮の治療に関して、アメリカ歯周病学会や日本臨床歯周病学会での多数の発表経験がございます。
矯正医からの紹介も数多く、治療経験が豊富にありますので、安心してご相談ください。
痛みを最小限にするための様々な取り組みを実施
表面麻酔、浸潤麻酔をしっかりと行い術中の痛みございません。
術後、ダウンタイムとして痛みや腫れ、内出血が生じますが、痛み止めで対応できる範囲です。
さらに目に見えないくらいの細い糸や、吸収性の糸を使用することで術後の痛みの軽減を測っております。
術後の後戻りを防止するため取り組みを実施
後戻りは基本的にはございませんが、歯肉を再生させるエムドゲインという薬などを併用することで術後の後戻りの可能性が大きく下がります。